kagishippogizashippo’s blog

空の色を映して流れていく雲と風

夏の音

土に呼ばれて雨が降る。

急なお召しに装う間さえもなかったようで。

 

空の色 雲の色 山の色 木木の色

空に振り落とされたか、

 

雲にしがみついていた名残の水の尾を引いたか、

 

山は静かに佇まい、

 

木木は枝を伸ばし、

 

葉は波打ち緑を揺らし、

 

土は柔らかく、ただやわらかく。

ひとつぶのすべてを受け止めて。

 

目に映るは、土に還れず砕ける飛沫。

 

一雨ごとに、夏が空を蒼にして。